戯言

2010年06月

日本代表敗退。90分間は双方消極的なサッカーだったのでほとんど見所もなく。決勝トーナメントとは思えないつまらない試合だった。川島がギヴンってた、というかボールが糸を引くようにGKに寄って行くのは見応えあったけど。延長に入って何度か動きそうになったもののPK。

地上波民放の実況は痛々しくて聞いていられないのでスカパーで見ていたのだけど、試合後のオシムのコメントが印象的だった。「ここまで試合をしてルーレットのようなPKで決着をつけていいものか。FIFAには選手の気持ちを考えて欲しい」と。昨年だったかラグビーのハイネケンカップで同じように延長で決着が付かず、PG対決になったときに普段蹴り慣れないFWの選手が外して決着したのだけど、そのときも同じような議論が起こった。オイラの主観だけど、ラグビーはサッカーより何倍も激しいプレーを続けて、挙げ句に運試し、みたいなのは可哀想過ぎる。
サッカーでは引き分け=>PK というのは極自然な流れになっているけれども、本質的に考えればジャンケンしてるのと大して変わらない。94年のアメリカ大会でカテナチオの核、バレージが噴かして涙を見せたシーンを思い出す。最終的には当時マドンナとの交際が噂されていたバッジオが外した。あの頃のイタリアとブラジルの決着をあれで付けてしまって良かったのかしら。パリューカとタファレル。マルディーニ、マッサーロ。ドゥンガ、ロマーリオ、ベベト…

そしてオシムはもう1つ言っていた。「今回の大会で日本のサッカーは注目された。日本を応援した人々はもっとJリーグ、ナビスコカップなどに行ってサッカーを見て欲しい。もっと厳しく普段から選手を見て欲しい。そうしなければ選手は強くならない」と。本田や長谷部など海外組が活躍したが、本質的にはJの選手が中心。今回、日本が負けて残念とか、日本が強くなって欲しいとか思った人々は、もっとスタジアムを埋めて普段から応援すべきだろう。それがベタな話では給与のアップや強化費用の捻出になるだろうし、選手に責任感や積極性を持たせることになるのじゃないかしら。普段の試合からチケット入手困難なリーガやプレミアのヒリヒリした厳しさ。華麗なシュートに喜ぶだけじゃなく、ヌルいプレーに対する痛烈なブーイング、素晴らしいディフェンスに対する賞賛の中から強豪国で活躍する選手が出ているのだから。
【オシム】日本代表だけでなく、Jリーグを応援してほしい。ファンのみなさんは選手にプレッシャーをかけてあげてください。
【オシム】○○ダービーはもっと盛り上げなくてはいけない。スタジアムを満員にしようではないですか。 #2010wc

自身がブンデスリーガで活躍するキャプテン長谷部も「今回の選手達のほとんどはJリーグでやってますので、Jリーグの応援をお願いします」と言っていた。海外に出て感じることがあるのだろう。

え、オイラ?オイラは昨日はサンタクルスに注目してたのでプレミアを追い続けますよ。後は日本ラグビーの為に秩父宮に足を運び続けましょう。

やだわ、もう暑いわ。
梅雨入りしてからあんまり降らないので、また貯水池がどうこう言うのかと思ったら関西以西は結構降ってるみたいで。そら結構。

今朝は起きたら雨でやっと来たかと思ったら9時に上がり。まあ10時から客先だからちょうどいいや、と思ってバスに乗ったら道路が混んでて遅れそうになって汗だくで客先へ。
打ち合わせが終わってから近所に職場のある友人とスタバ。お茶して冷え切った体で外に出て、歩いて帰ろう(徒歩30分予定)と思ったら15分ほどで汗が噴き出す。

そしてまたクーラーで冷凍。これからまた出ます。用件の後用件で、終わりは22時予定。21時過ぎにはまた雨降るかもとか面倒なことを。
23時から日本戦キックオフ。でも本来なら早く帰れるなら仮眠取って3:30からのイベリア半島王国対決だよなぁ。さすがに起きるの無理そうだから日本戦だけ見て、明日の朝見るかなぁ。

ということで出かけます。いそがしいそがし。

この週末は各国での選手権、ナショナルチャンピオンを決める試合が開催されていた。イタリアはヴィスコンティ、フランスはヴォクレール、ベルギーはデヴォルデルといったように新チャンピオンが決まったようだ。これから1年各国のチャンピオンジャージを着てレースをすることになる。
Championships Men 2010

日本は宮沢がスプリントを制して優勝したらしい。今レースで有終の美を飾ろうとした野寺キャップは3位。随分ほのぼのして楽しいブログを書いていたのでずっと読んでいたのだけど、新城、土井といった後進が育ってきたこともあって引退を決意したのだとか。今後は監督になるのだそうな。JSports で解説とかしてくれないかな。
野寺「夢のような世界だった」/自転車

さて、世界選手権もそうなんだけど、全日本選手権とかもちょっと変わっていて。チャンピオンは一人なのだけどロードレースはチームスポーツ。ということで、エースの為にアシストが働くのはここでも同じなのですな。なので国内チームはチームで参戦してくるんだけど、フランスのBBox に所属する新城は全日本選手権ではひとりぼっち。何度か積極的にアタックをかけたようだけど、最終順位は13位だったそうな。

その新城は今週末スタートの Tour de France の最終メンバー発表を前にして出場が内定した模様。これでジロに続いてのグランツール、そして2年連続の TdF 出場となる。野寺キャップは Giro を完走した後調子を落として半年ほど活躍できなかったというけれども、Yukiya にはまた外連味のない逃げを期待したいところ。もちろん完走も。
【プレスリリース】新城幸也選手、『ツール・ド・フランス』2010に出場決定
新城2年連続ツール・ド・フランス出場!

今大会の公式球の JABULANI なるボール、世界の一流GKから挙動不審ということで評判が大層悪く。FIFA や adidas は火消しに躍起だったのだけど、グループリーグを戦う中で、実はフィールドプレイヤーからもロングパスやフリーキックの精度が出ないという声が。
日本戦のスネイデルのように川島が「30cm 手前で急に見えなくなった」というような恩恵を被った選手もいるが、正確に狙おうとすると上手く行かず、蹴った本人もどう飛ぶかわからないという困ったボール。
そんなケッタイなボールを国内リーグで使ってきた国、それが日本。代表合宿でも早くから取り入れていたとか。まぁ、J で問題にならなかったのは世界に比べるとそれほどパンチ力のあるキッカーがいないんだろうな。

昨日のデンマーク戦、FKからの2本は世界に対して日本人の器用さを表したのかも。ワールドクラスの選手達が「らしからぬ」噴かすFKを打つ中でしっかりと枠の隅に決めて見せた。もちろんジェラードのようなトップクラスはグループリーグのうちにフィットしてきたようだし、セスクなんかは最初から問題にしてなかったっぽいけど。

まあしかしホンダ素晴らしかったですよ。3点目なんて、ルーニーかテベスかって感じのトラップと視野。

決勝トーナメントで当たるのはオランダかデンマークか、まぁどっちでもいいよ、なんて言っていたイタリアが1次リーグ敗退したのも皮肉だなぁ。


とかいいつつ、別に熱狂的に日本を応援してるわけでもなく。

先日、オランダ戦を一緒に見ないか、と元上司に呼ばれて付き合い半分、興味半分で全く知らない人(元上司の同僚?)の家へ行き、全く知らない人達と飲むことになったんですが。van Persie が好きで、特に日本を応援しているわけではない、と言うと結構驚かれて人によっては「人に非ず」、みたいな感じで見られた。

別に日本人だからって日本代表にそんな熱くなるのかなぁ?甲子園に出る兵庫県代表応援してたのって中学ぐらいまでだし、日本人だから、っていうのも野茂がMLBいったぐらいまでかしら。ICHIRO の頃からは会話できるための一般教養的な知識だったような(生で見たときはそれなりに感動したけど)。ボクシングとかラグビーとかもいつからか日本人だからって応援することが無くなってしまった。

Jリーグ見ないし…プレミアは毎週欠かさず見るけど。小柄な若者が頑張ってる Arsenal が好きだから van Persie に頑張って欲しいだけなのに、おかしいですかね?今騒いでる人のなかで、ENG戦前に川島知ってたの何パーセント?
別にJ 見ないのに日本応援するな、とは言わないけど、あれぐらい熱狂的に応援する(応援するフリ?)んだったら J 見ようよ。ワーキャー騒いだ選手達が走り回ってるよ、と。
ワールドカップだけ代表応援するって、代表戦にだけジャニタレ貼り付けて視聴率稼ぎのTV局の浅はかさと同じような気がするのでした。まぁ代理店にとっては都合の良いお客様か。

ま、飲み会自体はそこそこ楽しかったのでいいんだけどね。

あ、そういや、ラグビー日本代表はサモアに勝って、史上最高の世界ランキング12位になったんだけど、みんな知ってる?

エキナカ専用“地産飲料”シリーズ第4弾!

JR東日本グループの飲料事業を担う(株)JR東日本ウォータービジネス(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:田村 修)では、この考え方に基づき、山形の地元企業である山形食品(株)(本社:山形県南陽市、代表取締役専務:稲村和之)との共同開発により、山形産のラ・フランス果汁を使用したエキナカ専用商品「Un Coeur de La France(クール ド ラ・フランス)」を発売します。

絶対空目狙ってるだろ。

そんな Tour de France のチームプレゼンテーションまで後1週間。レースは3日の土曜から。後9日。
また忙しくなる。

野球賭博の力士、除名も視野 調査委、協会へ提言検討

先日タクシーに乗ったら初老の運ちゃんと件の話になり。

「相撲取りなんてケチですよ。あんな豪快に飲み食いしてるようで全部人の金ですからね」
「琴光喜だって乗せましたよ。松戸の部屋まで送って8000円ちょっとで、1万円札出してしっかり小銭までおつり受け取って帰りましたよ」

まぁ、釣り銭貰うのは別にいいんじゃねーか、とも思うけど長距離だし他の芸能人とかの気っぷの良さと比べたのかもしれんけど。オイラも昔夜中にそこそこの距離お願いしたときはお釣りを受け取らなかったことはある。
運ちゃん止まらない。

「あの八角、なんだっけ」
「北勝海ですか?」
「あーそうそう、北勝海あれもケチだ。」

「でもあれだけだな、あの師匠のえっと、そう、北の富士。あれだけは気前がよかったねぇ」

さすが伝説の漢。

朝からアップデート。例によってアップデート失敗。
不明なエラー(1602)が出て復元しようとするとまた不明なエラー(1604)。いつものこと。
再度復元すると起動した。

おお、これが iOS4 の画面か!と思ったけどアイコン少なすぎ。てかこれ初期状態じゃん。
焦りつつバックアップを戻そうとする。こんなこともあろうかと、OSアップデート前にバックアップ取ったもんね、とタイムスタンプを見ると明らかにオイラが取ったものより新しい時刻のものしかない。
iTunes のバックアップって1日に1個しか取れないの?よくわからんけど、それしかないからそれを戻す。

結果、長々と時間がかかって全てのアプリと音楽が戻りましたがね、設定関係が全て失われてて面倒でしたわよ。Twitter, RSS Reader, カレンダーの同期その他諸々。オイラの端末固有なんだろうか、毎回アップデートトラブル。

さて新しいOSは感動的に軽い。特にカメラ関係はマグネットコーティングでもしたんじゃないかってぐらい軽い。
Safari が重くなったなんて話も見かけたけど、個人的には感じないなぁ。ただ、マルチタスクはどう使えば便利なのか分からない。ブラウザ起動するアプリでバックグラウンドで走らせてくれれば便利なんだろうけど、それはアプリの設計次第だしなぁ。

iPhone4 がナンボのもんか知りませんが、これで後10年は戦える、そんな感じですよ。
現状でiPhone の性能は100パーセント出せます。偉い人にはそれがわからんのですよ。

そろそろ「酒」というカテゴリを作った方がいい気がしているが、それをやったらお終いな気もする。

先週の木曜の話なのだけど、掲題の会に行って参りました。恐らく前日の日本酒フェアで佐賀から上京してそのままイベントを、ということのよう。白金台の八芳園。蒸し暑い夜に行くとテーブル指定の立食パーティであった。時刻になると協会長挨拶やら何だか佐賀ゆかりのライター(?)だかの挨拶が結構長めにあって乾杯。
この乾杯に凝った趣向があって、「乾杯に用いているお酒は今日利き酒できるお酒のどれかです。1時間程後に投票して見事に的中させた人には賞品を進呈します」というもの。おかげで乾杯の掛け声は景気よく上がるが、皆一口すすって難しそうな顔をする、という変な空気。

さて、この会は佐賀の酒蔵が19出て来て利き酒を出来ると言うもの。それぞれの蔵が4種類~6種類ぐらいのお酒を出してきているので、大体100種類ぐらいの酒がある。その中から1つを探せと。
まず香りをかいで、吟醸だな、と。ただそれほど強くも無いので純米吟醸に絞る。味は水っぽくもなく、酸味も少なくて美味しい。元々佐賀の酒は芳醇なものが多いのだけど。

で、立食パーティということで、皆様食事に走る中で注目を集めていたのは佐賀牛のローストビーフ。


どどーん

これに長蛇の列が出来るのを横目に、一人利き酒モードに入って乾杯の酒を当ててやろうと食べずに試飲しまくっていたのでした。恐らく前日の鑑評会での自分のダメさ加減をどうにかしようという意識があったのだと思う。
結局ぐるっと回って全ての蔵の純米吟醸を飲んで、「七田」か「万齢」ではないかと。この2蔵にもう一度行って夏吟も含めて飲んで「うん、これは万齢に違いない」と結構な自信を持って決める。隣のMさんの大学時代の友人という方、この人は佐賀出身で遠縁の親戚が東鶴酒造だという人なのだけど、彼も「万齢ですね」と言う。

ということで、投票して後は食べに入る。結構どの料理も美味しくて、特にこういう立食にしては刺身が美味であった。最初から食いに走ってもよかったなー、と少し後悔してみたり。ローストビーフもとっくに無くなってたし。
また、春の佐賀旅行で見学させて頂いた鍋島の飯盛杜氏にご挨拶。「やっぱりそうですよね。どこかでお見かけしたと思って見てたんですけど」と社交辞令かも知れないけど仰って(まぁ、そんなことわざわざ言うような人じゃない気がするけど)少しお話ししたが、人気の蔵ということで余りゆっくりお話しする訳にもいかず。また、天吹でお酒を細かく説明してくださった好々爺といった感じの木下社長は佐賀酒造組合の会長だったというのに驚き。更には日本酒造組合中央会北九州支部の支部長だそうなんだけど。
ということで木下社長にもご挨拶。

さて終了が近づいて乾杯の利き酒クイズの正解発表。結構自信をもっていたのだけど、答えは何と「東鶴」の特別純米だと。もう吟醸じゃない時点でかなりショックだったのだけど、上述の「万齢」だと意気投合した彼ともう一度「東鶴」に行って特別純米を注いで貰う。これはこれで美味いけど(吟醸に絞って利き酒していたので飲んでなかった)、でも乾杯の酒とは味が違うぞ。「納得いきませんよねぇ」といいながら戻ってきた。

全体的にお酒も食事も美味しく、イベントも何というかほのぼのして楽しいもので良かったですよ。普通の利き酒イベントよりは少しお値段が張ったけど、それだけの価値はあると思いました。
お開きの後、近所のMさん宅で飲もうかとお誘いを受けたのだけど、少々仕事があったのと、Tour de Suisse と World Cup の消化のために帰宅。


会の途中、お酒を注いで貰っていたら後ろでガシャン、という音。誰かグラスでも倒したのかと思って振り返ったら、スーツの男性が突っ伏してぶっ倒れていた。倒れたときにテーブルにぶつかった模様。そのまま大腿部から下が痙攣していて一目見て「ヤヴァい」状態。救急車とかAEDとか頭をよぎるが、iPhone は電波入らず、AED使い方分からないしどこにあるのか分からない。ドラマやコントでしか見ない「お客様の中にお医者様はいらっしゃいませんか?」イベントが発生してどうやら一人医者なのか看護師なのかが付き添ったようであった。
ああいうときに名乗り出てしまって患者が死亡してしまうと、後でDQNな遺族に「何で助けなかった」とか逆ギレされて大変なトラブルになる事があるので、近頃はあまり名乗りでない、なんて話も聞いていたのだけど、勇気ある行動というところか。
15分ほどたった時か、男性がむっくりと起き上がり意識が戻った模様。ほぼ同じタイミングで救急車がやってきて、ストレッチャーで運ばれていきました。とりあえずは一度は意識が戻って良かったというところか。一瞬酔いが醒めきったのでした。

ブブゼラ消音で観戦どうぞ、仏TV

W杯で観客の多くが吹き鳴らす「ブブゼラ」の音だけをカットし、試合を放映することにフランスのケーブルテレビ、カナル・プリュスが成功した。(略)
 同テレビによると、映画産業が音響効果で使う装置を用いて、ブブゼラが発する特定の周波数だけを除去。アナウンサーの音声や歓声はそのまま伝わるという。

その気になればいつでも出来そうな話であるが。

昨日辺りのスカパーの実況は「この音にも慣れてきましたねぇ」なんて言ってたがウソだね。音自体もそうだけど、あの音の裏からかすかに聞こえるメキシコ応援団の歌声とか韓国の太鼓とかが妙に気になる。ちゃんと聞こえるわけでもなく、どっかで音がしているのかしていないのかというように聞こえるので気になって仕方が無い。

以前、サニックスワールドユースで来日した南アフリカの高校の応援団が2本持ち込んで、それだけでも五月蠅かったと小林深緑郎さんが言っていたけれども、確かに観客席の映像を見るとブブゼラ吹かずに応援してる人の方が多い気がする。のにキックオフからずーーっと同じようなレベルで鳴り続けているように聞こえるのは1本の破壊力の凄まじさを表しているのか。
それにしても何であんなに五月蠅いかなぁ。南アでのラグビーの試合でも聞こえることはあったけどあそこまで五月蠅くはなかった。一応ラグビーの方がまだ紳士のスポーツということか。やる方も見る方も。

実はワールドカップの影でラグビーもテストマッチシーズンに入っており。先週土曜に南アで行われたフランス対スプリングボクスの試合はブブゼラ持ち込みが禁止されていたとのこと。
各国の文化を尊重するのも大事だけど、コミュニケーションの必要なチームスポーツにおいては禁止すべきじゃないのかなぁ。実際、FK では壁にGKの声が届かないみたいだし、DF同士も声かけ出来ないから変にボール取られてゴール決められたような試合もあったし。

つーことで、タイトル通りの会に行ってきましたよ。場所はサンシャイン。フェッフェッフェ。
毎年鑑評会ってのがあって、どこの蔵でも出品出来るんですが、一次審査を通過すると「入賞」、二次審査を通過すると「金賞」となるわけです。よく「平成XX年度金賞受賞」なんて蔵が自慢してるのはそういうことですな。
で、審査自体は東広島の施設で行われるそうですが、入賞以上の酒を一堂に集めて利き酒出来るイベントが「公開きき酒会」でございます。


前から20番目ぐらいで入ったのでまだガラ空き
この後結構混んでくる

会場に入ると「近畿」とか「南東北」とかエリア毎に島があってテーブルの上に出品酒がずらり。蔵の人とかはいなくて酒だけがあります。

で、お酒は入場したときに渡されるおちょこにスポイトで移して利き酒します。

今年はお気に入りの「竹泉」が金賞受賞していたので、まずは近畿の島で口に含んでみる。「うん、美味いね」と思ってそこから他の蔵の酒を数種類飲んでみたけどよく分からなくなった。

出品酒ってのは、出品を目的として造ってくるのでほとんどが吟醸酒。それも9割方は純米ではなくアルコールで香りを上手に調整してあるので、どいつもこいつもある程度似た薫り高いお酒。普段酒を飲んであーだこーだ言ってるのは、ベンツE350とフェラーリF50とアコードとプリウスを比べてるようなもんなんだけど、この出品酒ってのはF1みたいなものなので、どれもパッと見同じ。普通に店に並んでるのとは全く別物が出てる。でもってある程度の高いレベルで同じような感じに。

結局、適当に飛ばしながら利き酒。後で飲む約束があったので、含んで美味いと感じた酒は飲んだけど他は含んで捨てました。勿体ないけど、そうじゃなきゃ体が持たない。何か段々上あごが火傷したみたいになって来て何をやってるんだかよく分からなくなるんだけど、そんな中でも「おっ」と思えるのがいくつか。でもそれは、どれも似たような中で少し異端だから「おっ」と感じたのかもしれない。
メモったものは北海道「国士無双」「国稀」青森「豊盃」福島「金水晶」富山「名誉 北洋」愛媛「山丹正宗」佐賀「天山」らしい。自分でメモしておきながら記憶曖昧。


これはヒドイと思った

まあ何せ鑑評用というぐらいで、愛でるものであってグイグイ飲むもんじゃないね。

もういいや、と隣でやってる日本酒フェアに行ったんだけど、こっちは物産展みたいでステキ。都道府県毎に分かれて日本酒だけでなくツマミなんかも売ってるのだけど、いろんな蔵の人が同じブースでニコニコとやっているのがステキでした。他の蔵のお酒の説明したりね。
折角なのでブースに行っては暇そうな人を見つけて「蔵の方ですか?」と聞いて色々お話をして、その人の蔵の酒を利き酒させてもらったり。たまに蔵の人じゃなくて都道府県の協会の人だったりすると、「今度アンテナショップが出来るんで是非来てください」とか。

有ったら買いたいな、と思ってた酒が無くて結局何も買わなかったけど、来年はこっちのフェアメインでもいいなーと思ったのでした。


ひとしきりフェアをぐるぐるして、一緒に行ったHさんが10年だか20年ぶりに従兄(某蔵の杜氏)と話したとか、色々あって最後に山形のブースに。先日一緒に飲ませてもらった東の麓のSさんが法被着て接客してたんだけど、オイラ達を見るなり「あ、行きましょうか。もういいんですよ」とそそくさと法被を脱いで畳んでしまった。「えー、いいんですか?」といいつつSさんの案内で店へ。

サンシャインにほど近い日本酒の揃えの良いお店で飲み開始。いい店なんだけど、池袋は個人的に結界が張られてて接近できないので、もう行くことは無いかな。
東池袋 居酒屋 螢月 - 日本酒 バー 居酒屋

「東の麓 金賞受賞おめでとうございます」なんて乾杯したところが、隣のテーブルにいたのは都内の有名酒店と、新橋の日本酒Bar の人だったりして、その方々にSさんが少し東の麓の紹介をしたり。その後も周囲のテーブルには「徳島のXXの蔵の人達です」とかそんな感じで、日本酒フェア帰りのプロが立ち寄るお店だったようだ。店主が「いやー、今日はビールが出ないんですよー」と苦笑していた。

我々も日本酒を頂きながら色々と話を聞いて面白かった。1日に300ぐらい利き酒するのは普通だということ、香りを見るにも香りに色々な種類があること、鑑評は自分の好みではなく飽くまで客観的に評価しなければならないこと、等々。オイラみたいに個人的な美味い不味い、ヒネ臭、酸の強弱ぐらいしか分からないようではまだまだだな。というか、数を揃えて一気に利き酒しないと微妙な差異を捉えるまでは行かないのかも。
ちなみにSさんは今回のイベントの入賞酒全部を午前中に利き酒して、リストに全てコメントを書いているそうだ。「コメントを書いて他人と比較すると自分のことがよく分かります」とのこと。来年やってみるかなぁ。

その後も関係ない話をバラバラとして池袋のホテルに滞在しているSさんとお別れ。朝方、滝のような豪雨の音で目が覚めたためか帰りの電車は眠くて眠くて帰宅するなり布団に倒れ込んだのでした。

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