戯言

2010年05月

昨日は夜から飲む約束があったのだけど、フォースの力か暗黒面の力か何か分からず酒造会社の製造部長さんも参加されて一緒に飲むことに。

山形の遠藤酒造店という蔵で、町田の小田急に販売イベントでいらっしゃったということ。御年は10ほど上らしいすっきりとした男性でした。聞けば赤湯温泉の近くと言うことで4年前に山形旅行したときに泊まった宿はすぐ近くだったとのこと。あん時は米鶴飲んだんだな-。

お酒の事はもちろん、それ以外のどーでもいいことでも話していると非常に気持ちのいい方で。小さい頃から野球をずっとやっていて今でもシニアリーグに所属してたり、子供達のコーチをしたりしていると仰っていたのだけど、サッカーやBJリーグ、ラグビーなんかもよくご存じで。色々とお話しするとどんどん話が膨らんで進んでいく感じがステキでした。何よりネガティブなお話が無かった気がする。

何というか人物だなぁ、と思ったのでしたよ。ホストとか和尚とかになっても成功しそうな人だなぁと訳の分からんことを思いながら家路についたのでした。
ああありたいと思っても中々なれないものですよ。精進しよう。

あ、そうそう、お酒は非常に旨いです。昨日色々飲んだ中でも飛び抜けて美味かったような。石高が少ないのもあって都内にあまり出回らないのが残念。
清酒 東の麓 ~山栄遠藤酒造店~

Giro 最終日。個人TT。アシスト陣にとっては完走の称号を手に入れるだけの気軽な日。TOP10内の順位争い、3位以内の表彰台を目指す戦い、優勝を賭けた争い、要は10人ぐらいの選手だけが真剣に勝負する日である。あ、唯一この日が引退レースとなるイタリアのヒーロー、シモーニが注目だったか。エアロスーツの下にネクタイをしての走り。最後の走りを楽しむようであった。そして日本の新城も無事に完走。これでツールに続いてグランツール2つを完走したことになる。

見物は前日まで4位のスカルポーニと3位のニーバリ。タイム差は1秒。これを逆転出来るかどうか。そして何より、1分以上の差でトップのバッソがマリアローザを守れるか。

降順にスタートするITT、スカルポーニは登りで頑張りを見せて中間計測でニーバリを1秒リード。これで総合タイムは暫定で並ぶ。しかしゴールでは12秒差をつけてニーバリが表彰台を確定。しかし、2位のアロヨが伸びない。
バッソはニーバリと同タイムで中間計測をクリアしたので、このままトラブルが無ければマリアローザキープが固い。

アロヨはトップから1分以上遅れてのゴールながらニーバリの逆転を許さず2位以上確定。バッソもそつなくこなしてマリアローザを守りきった。ゴール後バイクにまたがったままお子ちゃまとキスするバッソ。
ゴール後にそのままベローナの街のアリーナに走り込んで表彰式という粋なレイアウト。

Verona is going crazy for Basso on TwitpicIvan Basso win the Giro d'Italia!!!! on Twitpic

ステージ優勝はサクソバンクのラーション。表彰では非常に嬉しそう。
そしてお子ちゃまを連れて表彰台の真ん中に上がったバッソは更にうれしそうであった。4年ぶりの優勝。しかし、Giro の表彰はステージ中からずっと80年代なんだよな。総合優勝の表彰は何故か Van Halen の Jump。その後も My Sharona とか Cyndi Lauper とか。
ポイント賞は終盤に総合争いから脱落したエヴァンス、山岳は守り続けたマシュー・ロイド、新人賞はポートであった。オージー強い。

まあ、レース前は有力どころを Tour of California に持って行かれたり、何人かの選手が体調不良で直前にキャンセルしたりで盛り上がらないかなーと思ったのだけど歴史に残るだろう11ステージの大分断と全体を通しての悪天候で「何が起こるか分からない」「何が起こってもおかしくない」レースとなりスリリングであった。
そしてダブルエースとは言え、後半は献身的にバッソをアシストしたニーバリを3位に入れた LIQUIGASは強かった。アシスト陣も一人も欠けずに完走。それにニーバリはペリッツォッティの代役にバカンスから急遽呼ばれたはず。この辺りコンタドールの時と被る。

とりあえずこれで TdF までしばらく休める…

【快挙!】新城幸也、イタリア一周レース『ジロ・デ・イタリア』(5月8日~30日)を完走

チームの総監督、ジャン-ルネ・ベルノドーのコメント:
「率直な所、驚きとしか言いようがない素晴らしい結果だった。ユキヤはジロ・デ・イタリア初出場で、コンディショニングに関しても春先にコンディションを落とした流れだったので、無事完走出来れば上出来だと思っていた。ところが第5ステージでは3位。しかもあの逃げを主導した展開の後のこの結果は非常に価値があると言えるだろう。さらに13位を2度経験し、非常にアグレッシブで狡猾、隅に置けないジャポネ(日本人)だと云うことがバレてしまったね(笑)これから続く数年間、いや10年以上?ユキヤの名前をヨーロッパで聞くことが多くなることだろう。

一昨日辺りの予報では、Gavia峠の天気は雪、選手通過時の気温は4度という予報、未だに積雪が5mほどあるということで、コース変更も検討されたそうだが、朝になってそのままのコースを使うということに決定。

5人逃げで残り95km、追走集団も随分と小さい。30人程度かな。差は2分弱。逃げにはサストレ、ヴィノクロフ、クネゴ、シモーニ辺りが乗っているそうだ。

残り50km、Gavia の登りにかかる。先頭ピラッツィ、追走が1分ほど、マリアローザのバッソが2分差。が、悪天候で肝心の登りで映像が届かない。
映像が届いたら残り38km。先頭2人と集団が1分半ぐらい。先頭グループからシモーニとチョップが抜けだす。このGiroが終わったら引退するシモーニ。最後にステージ優勝が欲しいか、最低でもチーマ・コッピを制したいのかな。と思ってたらKYなチョップが Gavia の山頂を制した。確かに背丈より高い積雪の中。山頂での集団との差は1分18秒。
下りに入ってマリアローザが見えなくなった気がするのが不安。

下りきって登りに入ったところでマリアローザが2分強ほど。追走はヴィノ、カルペツ、嘗てエヴァンスとどつき漫才をしたリーギ。残り6kmでシモーニは集団に飲み込まれる。残り4kmでサストレも。集団はリクイガスが余裕のコントロール。マリアローザを手にした今はリクイガスは攻める必要は無い。総合上位で果敢に攻撃してるのはヴィノのみ。先頭のチョップはステージ優勝が見えてきたか。

残り3kmでエヴァンスアタック。リクイガスは特に動かない。エヴァンスはヴィノも抜く。残り2km。バッソとの4分差をどこまで持って行けるか。スカルポーニもアタックするがこれはバッソがチェック。ニーバリは置いて行かれる。

ステージ優勝はチョップ。エヴァンスと9秒差でバッソ。エヴァンスは頑張ったけどバッソとの差をあまり詰められなかった。3位ニーバリと4位スカルポーニは1秒差となった。最終日に表彰台をかける。
一応はバッソの優勝が堅いかな。去年のように雨が降ってメンショフさんが転ける、なんてことがなければ。

鬼の山岳を前にして昨日のスプリントステージの上位5人の内3人がリタイアして帰っちゃったと。

残り90kmを割って7分以上の差で9人が逃げる。集団はリクイガス。もうひたすらケースデパーニュを攻撃するしかない。

残り72km、1つめの1級の登りにかかったところでガルゼッリが集団から飛び出す。リクイガスの相手はアロヨとエヴァンスということで特に動きはなく。先頭集団もパラパラと落伍者が出て4人ほどに。

2つ目の1級モルティローロの登りで真打ちシュミット登場。鬼の引きでマリアローザのアロヨが付いていけない。続いてサストレ脱落、ヴィノもきつそう。追走先頭はバッソ、ニーバリ、スカルポーニ、エヴァンス。
そして残り40kmでまさかのエヴァンス脱落。ただ、山頂ゴールではないので山頂までにどれだけタイム差を付けられるか。

ノリノリのバッソは残り38kmでガルゼッリを捉えて先頭に。エヴァンスに1分以上の差をつけた。そしてガルゼッリも置き去りに。山頂付近は結構な雨が降っているようだが、この後の下りがどうなるか。
うーん、インを攻めきれないバッソがまどろっこしい。エヴァンスは体調が悪いのかアロヨに躱される。てか、アロヨ下り速い。結局降りきったところで差は1分以内に。

最後の緩い登り、追走はエヴァンス、アロヨ、ヴィノ辺りが合流して5人での追い。5人はイマイチ連携が取れていないようだが、先頭3人は外連味無く踏み続ける。残り5kmで1分50秒差。残り1kmで2分53秒。バッソ逆転か。最後はスカルポーニがアタックしてステージ優勝。バッソとしてはボーナスタイムも取れれば理想的だったんだけどそうはいかず。2位バッソ、3位ニーバリ。
追走集団は3分以上の差。これでマリアローザが移動。ポディウムのバッソたんは朗らかに色男でした。イタリアメディアも大盛り上がりでせう。ニーバリも3位だし。
山岳賞も手にしたバッソ、一方でポイント賞ながら冴えない顔のエヴァンスが対照的。

結果、バッソの一番のライバルと目されたエヴァンスは4分差の5位に。明日の山岳と最終日のTTでどれだけ縮められるのか?ただ、アロヨの調子も良さそうなので何とも言えず。

Hさんに「面白い、面白い」と言われて借りた本。

文字通り、武士の家計簿であって、加賀前田家の幕末数代の算用者(経理)一族の家計簿を読み解いていく、というものである。「武士は食わねど…」みたいなのを、数字から詳らかにしていったりするのだけど、メインは後半の明治維新前後の当主の手紙や日記。
運良く息子が東京で稼いでくれるので生活には困らないものの、どんどん新政府から冷たく扱われる士族身分を嘆いてみたり、そのくせ新しいものや制度には興味を示してみたり、息子が加賀に置いていった孫の教育には人一倍精力を注いでみたりと、余りに human な部分が見え隠れする書簡が紹介されていく。

また著者が文筆業ではなくて、研究者だというので淡々と進められていて、それが一層「お爺ちゃん」のキャラを際だたせて行くような気がする。
何だか映画化もされるようで。こんな地味な本なのに(笑)
2010年公開『武士の家計簿』

手紙の紹介の中には維新後に商売に手を出すも、昔のメンツが邪魔をして失敗する士族の話なども出ていて、文明開化で混乱、困惑する士族達の哀れさが見えるようである。身分制に乗っかった「生まれ」という既得権益で給金をもらって生きてきた士族の混乱は、今の時代でも見受けられるような。

出版社・レコード会社・新聞社・テレビ局・広告代理店など、色々手を出してはメンツが邪魔して上手く行かないとか、新しい制度を貶すばかりで何も出来ないとか。もちろん、中には新しい潮流に乗って躍進するところもあるかも知れないけど、それは案外従来は軽んじられていた小さな会社かもしれないね、とか。

何故かコースが短縮された18ステージ。140kmの平坦ステージで今大会最後の集団スプリントが期待される。スプリンターはほとんどいなくなったので、何故か残っているゴリラことグライペルの復調がどの程度か、昨日逃げたホンドはどれぐらい回復しているのか。

昨日の新城は最後のアタック合戦が始まったときに国際映像から消えた時間があったのだけど、実はチェーンが落ちたらしく。直して逃げ集団に戻ってそのままアタックしたらしいのだけど、体力を失い、タイミングも逃したっぽい。今日は「逃げません」宣言。

現地が雨で中々映像が来ない中、30分ほどして国際映像開始。残り90kmで逃げ2人。差は1分ほど。集団先頭はHTCとSkyが引く。もうスプリントする気満々。

残り80kmぐらいから雨が激しくなる。路面はテラテラと自転車を映すほど。

途中で雨がウソのように上がり、陽が差して晴天。淡々とレースは進み、残り11kmで54秒差。

残り2kmで最後まで逃げていたマランゴーニが吸収。お疲れ様。集団はHTC、Sky、Rabobankが引く。何となくポッツァート取って欲しいなーなんて思って見たり。HTCはゴリラ、Skyはヘンダーソン、Rabobankはブラウン。

勝ったのはゴリラ。序盤の苦戦がウソのように余裕の勝利。オランダスタートの時はお腹が痛いと言って精彩を欠いていたのだけど復活かな。

これで平坦は終わり。明日明後日の鬼の山岳のあとのITTで Giro も終わりでございます。

外反母趾診断から1週間。

元々激痛でもなく、X線撮影したら角度的には外反母趾ですね、それが元で違和感があるんじゃないでしょうか?といった次第。医者は別にオイラの痛みを知っている訳じゃない。どのようにどれぐらい痛むのか。足の親指が痛むと言う奴が来て、角度を測ってみたら外反母趾だ。だったらこれだな、みたいなもんだろ。

医者でもらったシリコン性の薄いパッドを毎朝足の裏にサージカルテープで貼り付けてアーチが出来るようにしている。
座った状態から立ち上がるのに足の親指を立てると痛むことがあったので立てないようにしている。
五本指靴下がいいと聞いたから履いてみた。

これ何時まで続ければいいのかな?

骨格がそうそう戻る訳もないので、医者に行ってもスペック的には外反母趾のままだろう。
元々が違和感みたいなもんなんだけど、足の裏にパッド入れて初めて履く五本指靴下装着してるのも違和感である。この生活が「普通」になればいいのか?

何だか下手なデバッグとかチューニングのような気分である。一気に色々変えたら何となく上手く行ってます、でも何が効いたのか分かりません、みたいな。
そもそもゴールを明確に設定できないのが人体の困ったところだ。体温とか視力とか数値化できるものだけならいいのに。

義体欲しい。そしたら医者にも痛みを伝えてあげられるのに。何なら直結してあげるよ。

残り85kmで19人逃げ。差は10分半。19人の中に新城が入っているとのこと。

既にスプリンターの殆どが山岳を嫌ってリタイアしているし、ポイント賞は総合狙いのエヴァンスが持っている状況。逃げが容認される可能性は結構高い。ただ、総合系が最後の緩い登りゴールでのボーナスタイムを狙って動き出すと、集団のスピードが上がるかもしれない。

気の早い話だけど逃げの中だとホンド、ドゥケ、エフィムキン、イグナチエフ辺りが曲者か。
集団はマリアローザのケースデパーニュがコントロール。

序盤から薄グレーブリーフ兄ちゃんが"たむけん"ばりに胸に何か書いて併走してたりしたんだけど、残り70kmで何て言うの、グレゴローマンスタイルのハイレグみたいなの、アレで走る兄ちゃんがいて、さすがに前からは写されなかった。実況曰く「『放課後電磁波クラブ』を思い出しましたけどね」。

さて残り60km、1級山岳の頂上で8分強の差。後は下ってゆったり登ってゴール。

残り30km。途中までは差を詰めていた集団のペースが落ちて差が9分。逃げは確定した模様。
と思ったらイグナチエフがアタックも10km弱走ったところで吸収。この辺りから前方は牽制とアタックがかかる。残り15kmで3人ほど抜け出す。新城は後ろのグループ。残り10kmで Sky のカミングスと共に飛び出す新城。追いつくんだろうか。が、新城は吸収。

残り6kmで先頭と新城の集団が50秒差。これはもうダメかもしれんね。まぁ、グランツール勝つなんてそんな簡単な事じゃないのよね。
残り3kmで先頭からモニエがアタック。このまま独走してステージ優勝。新城は13位だとか。

集団の方は最後の斜面でリクイガスがスピードアップして妥当に終了。マリアローザはアロヨのまま。
普通なら消化ステージなんだろうけど新城が逃げに乗ってくれたので最後の方まで楽しみに見ることが出来たなぁ。

先日、世話になってる会社の人と焼き鳥に行った。カウンターに座っていたら隣の男女は「ちょっと早いけど歩いて行こうか」と言って出て行った。20時過ぎ。同伴ですかそうですか。

しばらくしたら30代かな、ラフな格好の男性二人連れが座った。こっちはこっちで話をしながら飲んでたんだけど、急に名前を呼ばれてビクッと。どうやら、隣に座った片割れがオイラと同じ名字らしい。んでもってオイラの隣の奴がその向こうの奴に話す度にオイラの名字を呼ばれるのだ。「それは○○さんは…」「○○さんはそうでしょ」とか。

オイラの連れも話しかけてくるのだけど、向こうでオイラの名前を呼ばれる度に気になって仕方が無い。

オイラは生まれてこの方親戚以外で同じ名字の人に会ったことが無いわけで。同じクラスとか仕事相手とか。でも高橋さんとか鈴木さんとか斉藤さんとかなら、小さい頃からこういう事は日常茶飯事で慣れたものなんだろうか?

ITT なんだが12.9kmの登りのコース。後半に未舗装路があり、最大斜度24%。
一昨年にもTTがあって、その時は車が上れないのでサポートのバイクが登り、道が急で細くてバイクが降りられないのでバイクをヘリで降ろすという剛毅なコース。そしてバイクが立ちゴケしてた気がする。

砂利道でホイールを空転させる選手とか、そういうトラブルぐらいしか楽しみがないのがTTなんだけどね。

解説のシュークリームも言ってたように、後半に来ての山岳TTということで、当然上位陣は山に強い調子の良い選手な訳で、後半になると目まぐるしく1位が入れ替わっていく。ガルゼッリ、スカルポーニ、エヴァンス、バッソ、アロヨが注目か。

しかしエヴァンスすごいな、40分ぐらいずっとダンシングで登り続ける。ゴールするなり体育座りでへたり込むイタリアチャンピオンのピノッティ。ヘルメットも自力で外せないらしくスタッフに外して貰う様が「とっつぁん、グローブ外してくれねぇか」って感じ。序盤に走り終えた新城は「どこが苦しかったかも覚えていないぐらいきつかった」との弁。

どうも実況がバッソとエヴァンスのタイムを間違ってる気がするなーと思いながら見てたのだけど、結局エヴァンスがバッソに少し追いついた形。案外ニーバリが良かった。何だったんだろうゾンコランの失速は。

アロヨが最後の300mでバイクが止まったのかメカニックがスペアバイク(自転車)を押して併走する。バイクの後部座席でスペアバイク背負ってるだけでも凄いのにど根性ですな。

ステージ優勝はガルゼッリ。アロヨはマリアローザを守って、バッソが2位浮上。ニーバリは6位に。
ガルゼッリが非常に嬉しそうだったのが印象的。そしてスペイン人アロヨのマリアローザの表彰にはF1ドライバーのアロンソが同席。
まぁなんだ、最後の1週間に向けて絶妙なハンデが課せられた感じ。

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